【前編】ナパーニの「プーデルヴォール」で毛がフサフサになる理由とは?

─ なぜ多くの犬たちが「フサフサ」に?植物オイルの秘密とは ─
ナパーニのオーガニックブレンドオイル 「プーデルヴォール」を使ったことで、「毛がフサフサになった」「ツヤが戻った」「脱毛したところに産毛が生えた」など、うれしい変化を感じている飼い主さんがたくさんいます。
こうした変化は、単なる栄養補給ではなく、毛の根っこである「毛包(もうほう)」にしっかり働きかける植物オイルの力によるものです。とくに注目したいのが、月見草オイル・ボラージオイル・ミルクシスルオイルに含まれる「GLA(γ-リノレン酸)」という成分です。
今の犬たちは、加工されたドッグフード中心の食生活になっていて、体に必要な脂肪酸のバランスが崩れがちです。皮膚や毛並みは脂質の影響を大きく受けるため、脂肪酸の種類やバランスが大切です。
この記事では、3回に分けて「プーデルヴォール」がどうして犬の発毛に役立つのかをわかりやすく解説していきます。第1回では、発毛のカギを握る「GLA」と「オメガ3脂肪酸」という2つの脂肪酸に注目して、基本的な役割を紹介します。
第1回:発毛のカギを握るGLA(γ-リノレン酸)とオメガ3脂肪酸
● GLAとオメガ3ってなに?どのオイルにどれくらい入っている?
GLAは、体の中の炎症をやわらげる働きのある「オメガ6脂肪酸」の一種です。GLAが体内で変化すると「プロスタグランジンE1(PGE1)」という成分になり、かゆみや赤みなどの皮膚の炎症をおさえる働きをします。
「プーデルヴォール」に含まれているオイルに、どれくらいGLAやオメガ3が含まれているかをまとめると、こんな感じです:
- 月見草オイル:GLA 約7〜10%
- ボラージオイル:GLA 約20〜24%
- ミルクシスルオイル:GLA微量。抗酸化成分(シリマリン)が豊富
GLAは、体の中で自然に作られることもありますが、年齢や体調、ストレスの影響でうまく作れなくなることがあります。だからこそ、食事やサプリメントで補うことが大切なのです。
● GLAが毛や皮膚にどう働くの?
犬にGLAを与えることで、皮膚のかさつき、かゆみ、炎症などがやわらぎ、毛並みが良くなったという報告が多数あります。GLAは皮膚のうるおいを守る役割もあり、毛の生え際である「毛包(もうほう)」を外からの刺激から守ってくれます。
さらに、炎症をしずめることで血流も良くなり、毛の成長に必要な栄養がしっかり届くようになります。つまり、GLAは「毛が生えやすい土台づくり」をしてくれるのです。
● オメガ3脂肪酸のはたらきとGLAとのコンビ効果
オメガ3脂肪酸(EPAやDHA)は、GLAのように直接「毛が生える」作用はありませんが、皮膚の炎症を強力に抑える働きがあります。特にEPAは、体の中で炎症を引き起こす物質の働きをブロックする役割があります。
また、DHAは細胞膜を柔らかく保ち、皮膚や毛の健康に役立つことがわかっています。GLAとオメガ3は、体の中でお互いに助け合いながら、皮膚の環境を整えてくれるのです。
GLAが「毛包の働きを元気にする」、オメガ3が「炎症をおさえてその働きを助ける」と考えると、イメージしやすいかもしれません。
● オメガ3が豊富な「ライブアンドゼーレ」も選択肢のひとつ
もしオメガ3が不足していることが気になる場合は、ナパーニの「ライブアンドゼーレ」もおすすめです。ヘンプシードオイル・亜麻仁油・アマナズナ油など、オメガ3(ALA)をたっぷり含んだオイルが使われています。
この製品はGLAは含みませんが、オメガ3をしっかり補えるため、皮膚の炎症が強いタイプの犬や、毛がぱさついている犬に役立つでしょう。
次回【第2回】では、プーデルヴォールに使われている3つの植物オイルの働きや特徴、そして他のオイル製品との違いについて、より詳しく紹介していきます。
たとえば、同じくオーガニック植物オイルを使った「フェルフェライン」は、クミン、オレガノ、ガーリックといった抗菌・抗炎症作用の強い植物を中心にしたオイルです。こちらは、アレルギーや皮膚の炎症が原因で毛が抜けているようなケースに向いています。
プーデルヴォールが「毛包そのものを元気にするオイル」だとすれば、フェルフェラインは「アレルギーや菌のバランスを整えることで間接的に発毛につなげるオイル」と言えるでしょう。
どちらもオーガニック植物から作られていて、農薬や化学物質を使わずに育てられた安心できる素材を使用しているのも、大きな特長です。
【参考文献】
- Scarff & Lloyd (1992)
- 犬のアレルギー性皮膚炎の治療に月見草オイルを使ったところ、赤みやかゆみがやわらいだ。血液中の脂肪バランスも整った。
- PubMed PMID:1523801
- Harvey (1999)
- ボラージオイルと魚油(オメガ3)を一緒にあげた犬たちは、かゆみや自分をかむ行動が減って、皮膚の状態がよくなった。
- ResearchGate
- Saevik et al. (2004)
- GLAと魚油を与えた犬たちは、かゆみや皮膚のスコアがよくなり、ステロイドの量も減らせた。
- Bond & Lloyd (1994)
- 他の脂肪酸で効果がなかった犬にも、GLAとEPA(オメガ3)をあげると改善が見られた。
- 補助的なケアとして期待できる。